AIO対策(AI検索最適化)の費用はいくら必要か|予算配分の考え方と支援内容別の目安

  • 2026.10.08
AIO対策(AI検索最適化)の費用はいくら必要か|予算配分の考え方と支援内容別の目安

監修者プロフィール

沖野 耕基
アムール株式会社 代表取締役

沖野 耕基

船井総合研究所にて300社以上のBtoB企業支援に従事後、アムール株式会社を創業。生成AI活用普及協会(GUGA)シニアパートナー。AI検索最適化(AEO/GEO/LLMO)支援を提供し、北海道を代表する企業100選、SMB Growth AWARD 2025を受賞。MBA取得。

【この記事の結論】

  • AIO(AI検索最適化)の予算は、SEOやサイト改善の予算とは別に「足す」ものではない。いまある検索・Web・広報の予算を、目的別に組み替えて出す。
  • 投資の目的は4つ(売上をつくる/売上を守る/土台を整える/現状を知る)。成果の測り方は目的ごとに違う。「問い合わせが増えたか」だけで全部を判断すると、守りと土台への投資が無駄に見える。
  • 進める順番は「知る → 守る → 整える → 攻める」。安くて早いものから着手し、攻めの施策は土台が整ってから行う。
  • 必要な支援の範囲は、「AIが自社をどう答えているか把握しているか」「改善を自社で実行できるか」「外部媒体への掲載まで任せたいか」の3つの質問で決まる。

AIOの予算は「足す」のではなく「組み替える」

AIOの作業の大半は、これまでのSEOやサイト改善と重なる。だから別予算を新設する前に、今の予算で何ができていて何が足りないかを分ける。

Googleは公式ドキュメントで、AI OverviewsやAIモードに表示されるための追加要件や特別な最適化はなく、SEOのベストプラクティスがそのまま有効だと明記している。サイト構造、商品・サービス情報の整備、内部リンク、クロールの許可といった土台は、Google検索でもAI回答でも共通の資産だ。

出典:Google Search Central「AI features and your website」https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features

よくある失敗は2つある。

  1. SEO予算を削ってAIO予算を新設し、サイト整備やコンテンツ制作という同じ作業に二重に支払う。
  2. SEOの名目では通らなかった同じ施策が、AIOという名前に変えた途端に承認される。これは施策の価値ではなく、新しさで判断している状態だ。

正しい分け方は、AIO固有の新しい作業と、既存作業の延長を区別することだ。新しい作業は、ChatGPT・Gemini・Perplexityなどでの推薦状況の計測、AIの誤答の特定、第三者媒体での言及獲得。既存の延長は、サイト整備とコンテンツ制作。後者は今の予算を仕分け直して充て、前者だけを追加で検討する。

なお、Google以外のAIがGoogleと同じ判断をするわけではない。計測は複数のAIで行う必要がある。

他社はどれくらいAIOに投資しているか

マーケティング予算の総額は増えていない。その中でAIOへの配分だけが増えている。

  • デジタルマーケティング予算に占めるAEO・GEO(AIO)の割合は平均12%(Conductor、2026年1月公表、AEO/GEO/SEOを統括する上級幹部250名以上が対象、2025年実績)
  • 2026年にAEO・GEOへの投資を増やす予定の企業は94%。戦略的優先事項の1位もAEO・GEO(同調査)
  • マーケティング予算は売上の7.8%で、前年の7.7%からほぼ横ばい(Gartner、2026年1〜3月実施、北米・英国・欧州のCMO等401名)
  • 同調査で、マーケティング予算のうちAI施策への配分は平均15.3%

総額が増えていない以上、AIOの原資は既存予算の組み替えである。別枠を要求するより、今の予算の中で何をAIOに振り向けるかを決める方が通りやすい。

いずれも海外の大企業が中心の調査である(Gartnerは回答者の大半が年間売上10億ドル超)。日本の中小企業の相場を示す公開データは確認できていないため、参考値として見てほしい。

出典:Conductor「New Conductor Survey of Enterprise CMOs Shows AEO/GEO Investment Is Accelerating and Late Movers Are at Risk」
https://www.businesswire.com/news/home/20260113439299/en/New-Conductor-Survey-of-Enterprise-CMOs-Shows-AEOGEO-Investment-Is-Accelerating-and-Late-Movers-Are-at-Risk

出典:Gartner「Gartner 2026 CMO Spend Survey Finds CMOs Allocate 15.3% of Marketing Budgets to AI, But Only 30% Are Ready to Scale AI Capabilities」
https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2026-05-11-gartner-2026-cmo-spend-survey-finds-cmos-allocate-15-point-3-percent-of-marketing-budgets-to-ai-but-only-30-percent-are-ready-to-scale-ai-capabilities

AIOの投資は4つの目的に分けて考える

すべての支出を「問い合わせが増えたか」で評価すると、守りと土台への投資が無駄に見える。目的ごとに成果の測り方を変える。

目的AIOでやること成果の測り方
① 売上をつくる(攻め)「おすすめの〇〇は?」と聞かれたときに推薦されるよう、比較ページ・導入事例・料金ページを整え、第三者媒体での言及を増やす問い合わせ・商談が増えたか
② 売上を守る(守り)AIが古い料金や誤った情報を答えている、競合ばかり推薦されている、という状態を直す放置すると失う売上を止められたか
③ 土台を整える(基盤)サイトの構造や商品・サービス情報を、AIが読み取れる形に整理するSEO・営業資料・採用にも使える資産になったか
④ 現状を知る(計測)AIが自社をどう答えているかを診断し、毎月計測する次に何をするか決められたか

守りと土台の投資は、うまくいっても問い合わせの数字には現れにくい。失うはずだった売上が減らなかった、という形で効くからだ。そのため、守りの投資は「放置した場合に影響を受ける売上」と「その起きやすさ」で説明する。

攻めの投資は、最終的に問い合わせで測る。アムールが支援した製造業の企業では、AIの引用率が0%から30%に、AI経由の問い合わせが月0件から月15件に増えた(アムール支援先の実績)。

1つの施策が複数の目的に効くこともある。商品情報の整備は③であり、誤情報を止める②でもある。その場合、同じ効果を二重に数えない。

投資で失敗しないための3つの原則

金額の大小より、次の3つを守れているかで結果が変わる。

1. 足すのではなく組み替える

よくある失敗は、SEO予算とは別にAIO予算を新設し、サイト整備やコンテンツ制作という同じ作業に二重に支払うこと。

代わりに、今の検索・Web・広報の予算を①〜④の目的で仕分け直し、重なる作業は1つにまとめる。追加で検討するのは、複数AIでの計測と第三者媒体での言及獲得という、AIO固有の作業だけにする。

2. 始める前に「やめる基準」を決める

よくある失敗は、「とりあえず半年やってみる」で始め、成果の判断ができないまま続くこと。期限と基準のない検証は、ただの出費になる。

代わりに、「〇〇のおすすめは?という質問で3番目以内に入ったら次の段階へ、入らなければ止める」のように、続ける条件とやめる条件を先に決める。うまくいかないと分かった検証も、大きな投資を避けられるなら価値がある。

3. AIに表示されたことを成果にしない

よくある失敗は、「ChatGPTに社名が出た」で報告を終えること。AIに名前が出ても、購入につながったとは限らない。

代わりに、問い合わせ時の認知経路や商談での発言まで確認し、「確認できた事実」「推測」「未検証」を3つに分けて報告する。財務の説明責任とは、この3つを混ぜないことだ。

進め方:知る → 守る → 整える → 攻める

安くて早いものから着手し、攻めの施策は土台の上で行う。この順番にすると、投資が成果に結びつきやすい。

  1. 現状を知る(目的④) AIが自社をどう答えているかを診断する。分からないまま施策を選ぶと、効かないことに予算を使う。
  2. 失っている分を止める(目的②) 誤った料金、古い情報、競合に負けている質問を直す。直すだけで効き、費用も小さい。最初に止血する。
  3. 土台を整える(目的③) サイト構造と商品情報をAIが読める形にする。土台が崩れたままでは、攻めの施策が効かない。
  4. 推薦される根拠を増やす(目的①) 導入事例・比較ページ・第三者媒体での言及を増やす。土台が整ってから行うと、投資が成果に結びつく。

各ステップの終わりに再計測し、先に決めた「次に進む基準」を満たしたら先へ進む。満たさなければ、次の段階に予算を使わずに原因を見直す。

AIO支援の内容と費用の目安

AIO支援は、やることで大きく5つに分かれる。どこまで頼むかで、費用は月額5万円前後から50万円前後まで変わる(アムールの提供実績に基づく目安、2026年10月時点)。

支援の内容何をしてくれるか対応する目的
診断(スポット)ChatGPT・Geminiなどに業種ごとの想定質問を投げ、自社が推薦されているか、何番目か、引用元はどこかを一覧にする④ 現状を知る
計測(月額)同じ質問を毎日または定期的に計測し、推奨率・順位・引用元の変化を月次で報告する④ 現状を知る
方針設計計測結果から「どの質問で、なぜ選ばれていないか」を特定し、直す順番を決める。制作物のレビューも含む② 売上を守る・③ 土台を整える
実行(サイト・コンテンツ)サービスページ・導入事例・FAQ・独自調査などの一次情報を制作し、サイト構造を整える③ 土台を整える・① 売上をつくる
外部露出比較メディアへの掲載、専門媒体への寄稿、プレスリリース、口コミ獲得など、第三者による言及を増やす① 売上をつくる

費用の目安(アムールの場合)

頼む範囲月額の目安(税抜)稼働の目安
診断のみ無料〜数万円(スポット)申込から1〜2週間で納品
計測のみ5万円前後ツールによる毎日計測と月次レポート
計測+方針設計10万円前後月5〜10時間
計測+方針設計+実行30万円前後月25〜30時間
外部露出まで一式50万円前後月55〜60時間

金額はアムールの提供実績に基づく(2026年10月時点、初期費用なし)。他社では対象とするAIの数や制作本数で大きく変わる。

見積もりを比べるときは、次の5点を揃えてから比べる。ここが違うと、同じ月額でも中身が全く違う。

  • 対象とするAIの数(ChatGPTだけか、Gemini・Perplexity・AI Overviewsまでか)
  • 質問数(50問か、100問か)
  • 計測の頻度(月1回か、毎日か)
  • 制作するコンテンツの本数と種類(記事だけか、事例や独自調査も含むか)
  • 外部媒体の数と種類(比較メディア、寄稿、プレスリリース)

自社に必要な範囲の決め方

最初から一式を頼む必要はない。次の3つの質問に答えると、頼む範囲が決まる。

  1. AIが自社をどう答えているか、把握できているか? → いいえなら、まず診断。診断なしで施策を選ぶと、効かないことに予算を使う
  2. 改善策を自社で考えて実行できるか? → はいなら計測(と方針設計)まで、いいえなら実行まで
  3. 自社サイトの整備に加えて、外部媒体への掲載やPRまで任せたいか? → はいなら外部露出まで

診断で現状を確かめ、先に決めた基準を満たしたら範囲を広げる。この順にすると、最初の投資を小さく抑えながら、効くことにだけ予算を使える。

よくある質問

Q. AIOには月額いくらから必要ですか?

計測だけなら月額5万円から始められる。ただし金額より先に、今の検索・Web・広報の予算のうち、どれがAIOと重なっているかを洗い出す。追加が必要なのは、複数AIでの計測と第三者媒体での言及獲得というAIO固有の作業だけであることが多い。

Q. SEO会社に依頼しています。AIOは別に必要ですか?

サイト整備やコンテンツ制作は共通するので、二重に発注する必要はない。一方で、ChatGPTやGeminiでの推薦状況の計測と、AIの誤答の特定は、従来のSEOのレポートには含まれない。まず無料診断で、今の施策でカバーできていない範囲を確かめるのが早い。

Q. 成果が出るまでどれくらいかかりますか?

誤った料金や古い情報の修正は、比較的早くAIの回答に反映される。推薦順位の変化は、土台の整備と第三者媒体での言及が積み上がってから起きる。半年程度の期間を見て、毎月の再計測で判断するのが現実的だ。

Q. 効果は何で測りますか?

AI上の推奨率・推奨順位・引用元に加えて、AI経由のアクセス、指名検索、問い合わせ時の認知経路、商談での発言を見る。AIに表示されたことだけを成果にはしない。

まずは無料診断で、AIが自社をどう答えているかを確かめる

予算を決める前に、現状を知る。これが最も安く、最も早い投資だ。アムールの無料診断では、ChatGPT・Gemini・Perplexity・AI Overviewsの4AIに業種ごとの想定質問100問を投げ、自社が推薦されているか、何番目か、どこが引用されているか、競合と比べて何が足りないかをレポートにまとめて返す。申込から1〜2週間で納品する。診断結果をもとに、どこまでを自社でやり、どこからを任せるかを決めてほしい。

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